マッチング成約 6例目!そば処かどの

1.本件概略

上の写真は、事業譲渡契約調印後、産振財団会議室にて撮影したものです。
(左)西村氏、(右)楞野氏(大将)

(1)譲渡店舗名:そば処かどの
代 表 者:楞野 正之(かどの まさゆき)氏
所 在 地:神戸市兵庫区永沢町2丁目3番2号
電話番号:078-576-9555
事業内容:そば・うどん・丼店 食べログ
かどの – 新開地/うどん | 食べログ (tabelog.com)

(2)譲受者:西村 洋祐(にしむら ようすけ)氏 神戸市在住
略 歴:消防士を約10年。東日本大震災の時は被災地に出向き、炊き出しを行った経験も。
祖父母が飲食店を営んでいたこともあり、地元神戸で事業をしたいと思っていた。

(3)事業譲渡契約締結日:2023年9月4日  

上の写真は、事業譲渡契約調印後、財団会議室にて撮影したものです。
(左)西村氏、(中央)楞野氏(大将)、(右)楞野氏の奥様(おかみさん)
西村氏はおかみさんに「ようちゃん」と呼ばれ、本当の親子のようです。

2.案件の経緯

2018年、楞野氏が64歳の時に、後継者不在であり、将来のことが不安だったため財団に相談されました。
創業40年を超えるそば・うどん・丼店であり、特にかつ丼が評判となり固定客が安定しています。
「味を引き継いでほしいが、どうすればよいか?」と後継者を探すために、100年経営支援事業に申し込まれました。

 👆後乗せのとんかつが、サクッとして、また丁寧に取られた出汁が美味しさを引き出している、50過ぎのおじさんでもどんどん食べ進めてしまう、おいしいかつ丼です(あくまでも財団職員Aの感想です)。

・西村氏は元々消防士でしたが、友人や大学の先輩である経営者から影響を受けて「自分も起業したい、経営者になりたい」という思いが強くなり、産振財団のホームページで知った100年経営支援事業の後継者候補登録を行いました。

・その後、財団から配信される譲渡案件の中から飲食店の情報を見つけました。
祖父母も飲食店を営んでいたこともあってご縁を感じ、マッチングを申し出られました。

・2023年4月にマッチングを行い、親子ほどの年齢差でありますが初対面から両者が意気投合し、承継交渉プロセスは順調に進みました。

・また、事業譲渡資金の調達に当たっては、日本政策金融公庫の融資(事業承継・集約・活性化支援事業)を活用しました。

3.承継後の方針

西村氏は精力的に楞野氏から味の伝承を受けており、名物のかつ丼から、そば、うどんと次々に楞野氏の味を引き継ぎつつあります。
今後の展開としては、テイクアウトや配達等新たな試みを展開してお客様を増やしたいと計画しています。
また、コロナ禍で夜の営業をやめていましたが、再開に向け準備中であり、新しい可能性が広がりつつあります。
「地元のお客様に愛される、地域になくてはならないお店であり続けたい」と意気込んでいます。
常連様から「楞野さん、46年間お疲れさまでした。」との声が多く寄せられています。

4.神戸市のプレスリリース

神戸市:100年経営支援事業(事業承継支援)6例目の事業譲渡が成約しました「そば処かどの」 (kobe.lg.jp)

5.神戸新聞に掲載されました。

<震災29年>半世紀の味 元消防士継ぐ 阪神・淡路から再建、神戸・兵庫のそば店 店主高齢化、後継者仲介事業で出会い 小1で震災経験、西村洋祐さん(36) 「人の役に立つ」新たな道へ|29日付夕刊|神戸新聞NEXT (kobe-np.co.jp)

6.朝日新聞に掲載されました。

元消防士が「名物カツ丼」救助へ 後継者なき老舗そば店に現れた新星 [兵庫県]:朝日新聞デジタル (asahi.com)