「MAWA COFFEE」──“時間”と“回す”をテーマに生まれた、セカンドブランドのロゴデザイン

有限会社テンプル

神戸・三ノ宮で1972年から営業を続ける自家焙煎喫茶「Kobe Coffee Temple」。長年地域に根ざし、丁寧に焙煎したコーヒーを提供してきた同社が、新たな挑戦として立ち上げたのがセカンドブランド「MAWA COFFEE」です。
ブランドの立ち上げにあたり、こうべ産業・就労支援財団の支援を通じて出会ったのが、クリエイターの小越さん。ブランド名の考案からロゴデザインまで、二人三脚で進めた取り組みについてご紹介します。

(左:クリエイターの小越氏、右:Kobe Coffee Templeの田和氏)

企業×クリエイターマッチング

【中小企業】
有限会社 テンプル(屋号:Kobe Coffee Temple)
本店 店長 田和 佳晃 氏

1972年の創業以来、丁寧に焙煎したスペシャルティコーヒーと、心地よい空間で“日常に寄り添う一杯”を提供しています。店内ではオリジナルブレンドやドリップバッグの販売も行っており、神戸の街とともに歩む、地域に根ざしたコーヒー文化を育んでいます。

ホームページ:https://coffee-temple-kobe.com

【クリエイター】
小越 将吾(イラストレーター/デザイナー)


神戸芸術工科大学ビジュアルデザイン学科卒業。
アーティストグッズやCDジャケット、雑誌、フライヤーなど、国内外で幅広く活動。見る人の記憶に残るような、情景や空気感を大切にした表現を得意とする。

ホームページ:https://kobecreatorsnote.com

「ブランドを見つめ直す時」と気づいた瞬間

長年、常連のお客様に支えられてきた私たちの店には、「テンプルらしさ」がしっかりと根付いています。だからこそ、これまでブランドをどう見せるかを深く考える機会はあまりありませんでした。しかし、時代の流れとともに、価格競争の波に飲まれそうになる不安もありました。「このままでは、価値が薄れてしまうかもしれない」──そんな危機感から、既存のイメージとは一線を画す新しいブランドを立ち上げることを決意しました。

とはいえ、コーヒーのブランドデザインは難しく、自分たちだけでは差別化の糸口が見つからない。そんな時、こうべ産業・就労支援財団のマッチング支援を通じて、小越さんと出会いました。

「MAWA COFFEE」に込めた想い

小越さんと話す中で、私たちの新ブランドのコンセプトは「時間」だと自然に定まりました。コーヒーは、香りや味わいだけでなく、「飲む時間」そのものが記憶に残る飲み物。小越さんが提案してくれた「MAWA COFFEE」という名前には、時計の針が“回る”イメージや、豆を焙煎、ドリップ、カップを回すといった日常の動作が重なっています。

「MAWA」という言葉には、意味の余白があり、人それぞれの解釈ができる柔らかさがあります。私たちが届けたい“コーヒーのある時間”を、そっと包み込むような名前だと感じました。

ロゴに込めた“回す”というデザイン

ロゴデザインは、ほぼ小越さんにお任せしました。最初に提案された案の多さに驚きましたが、その中で小越さんの奥さんが「これが好き」と選んだ柔らかく親しみやすいデザインを最終的に採用しました。私自身はもっと重厚な案に惹かれていたのですが、ターゲット層である女性の感性に近い視点を持つ女性の直感を信じることにしました。

完成したロゴには、ブランド名の「MAWA」を囲むように、くるくると“回る”動きが込められています。よく見ると、上の線は「M」、下の線は「W」にも見える仕掛けがあり、遊び心と意味が共存するデザインに仕上がっています。

(採用されたロゴデザイン)

また、それぞれの時間に合わせた5種類のデザインも制作いただきました。パッケージには、その時刻とともに異なるデザインをあしらい、飲む時間の気分やシーンに寄り添えるよう仕上げていただきました。セットでの販売も予定しており、贈りものやご自宅用としても、日々のひとときを彩る一杯としてお楽しみいただけます。

出会いが生んだ、これからの可能性

今回のマッチングを通じて、小越さんにお願いして本当に良かったと心から感じています。デザイナーというと、自分の世界観を押し出すイメージがありましたが、小越さんは私たちの言葉に耳を傾け、共感し、丁寧に形にしてくれました。ロゴ制作のプロセスそのものが、私たちにとっても楽しく、学びの多い時間でした。

この出会いをきっかけに、今後は新しい商品のパッケージデザインなど、さらに一緒に取り組んでいけたらと願っています。「MAWA COFFEE」というブランドが、これからどんな風に広がっていくのか──その未来が、今からとても楽しみです。

活用された事業(デザインUPプロジェクト事業)

市内中小企業からのご相談を受けて、デザイン課題を解決するクリエイターをマッチングし、派遣します。
デザインUPプロジェクトでは、クリエイターがデザインを提供し、付加価値向上を目指します。
デザインUPプロジェクトの詳細を見る

他に、市内中小企業からのご相談に応じて、専門家をマッチングし、派遣する事業もあります。
専門家派遣事業では、専門家が助言や指導を通じて、事業成長を後押しすることを目指します。
専門家派遣を利用された方の声を見る

今回のプロジェクトに関して、併せてこちらの記事もご覧ください:KOBE CREATORS NOTE特集記事