JICA研修員を受け入れました!

7月9日、産振センターの特別会議室にインドネシア、ラオス、マーシャル諸島、モンゴル、ネパール、パキスタン、北マケドニア、ベトナムといった国々から8名来られました。

産振財団は、JICA(独立行政法人 国際協力開発機構)の研修プログラム「中小企業振興政策(A)」に昨年度と同様、協力しています。(昨年度の記事はこちら)

研修は2部制で、午前は神戸市の中小企業支援策の紹介、インキュベーション入居企業の見学を行い、
午後は産振財団の支援制度を利用し、開業された企業を見学しました。

研修の様子

午前の研修では、神戸の歴史や産振財団の中小企業支援について講義を行いました。

研修員からは、「起業を志すのはどのような人が多いのか」「逆に起業を断念するのはどういった場合か」などより具体的な質問が出る場面も。

講義後は、産振財団が運営する「インキュベーション神戸ハーバーオフィス」を見学。
創業準備オフィス、スモールオフィス、企業育成室と、それぞれの成長段階に応じたオフィスを訪れ、入居者のみなさんは参加者からの様々な質問に応じていました。

企業訪問編

午後からは産振財団の「神戸開業支援コンシェルジュ」を利用し、実際にお店を開業された2社を見学。

1社目は、先日「神戸で活躍している企業」で紹介した、株式会社ヒトカゾクです。
同社は、神経に直接アプローチする整体「神経系ストレッチ」初のフランチャイズ店として『神経系ストレッチ バイスト KOBE』を元町駅北側に開店。
40代~60代の方に多い慢性疼痛、神経痛やシビレに効く神経系ストレッチ1回30分のプログラムを提供しています。

見学会では、研修員が施術体験を希望されたため、予定にはなかった施術体験に応じていただきました。
まずは、体の不調や悩みについてヒアリングを行い、カウンセリングをもとに痛む動作の確認や可動域をチェックします。

カウンセリングが終わったらいよいよ施術スタート!

施術に合わせて呼吸をしていただくため、英語でコミュニケーションを取りながら体を伸ばしていきます。

施術体験後は、代表の八木さまより起業を志したきっかけや、起業のときに役立った支援、開店後に活用した支援のこと、現在の事業の様子などを講義形式で説明いただきました。

企業概要
企業名:株式会社ヒトカゾク
屋号:神経系ストレッチ バイストKOBE
住所:神戸市中央区北長狭通4丁目9-26 西北神ビル2階
ホームページ:ストレッチ専門店は神戸市の神経系ストレッチバイストKOBE (bystkobe.jp)

2社目へ訪問

2社目は、「ブーランジェリー アン」を見学。
同店は、国産小麦粉や純国産鶏卵など、厳選した食材で作る手づくりパンの販売で5年前に開業しました。
現在は、パティシエによるオリジナルのお菓子も加わり、地元で人気のお店です。

お店に到着すると、ショーケースで店員さんと会話しながら、研修員は1人1つずつ好きなパンを選び、2階にあるイートインスペースに持ち込んで試食。
みなさん、「とっても美味しい~!」とリラックスした雰囲気の中で研修がスタートしました。
こだわりの手作りパンをご自身で作られる代表の山口さまから、起業された理由や、必要とした支援、支援機関を知ったきっかけ、事業の歩み、現在の事業のこと、パンに対する想いなど盛りだくさんのお話をしていただきました。

また、山口代表は女性経営者ということで、女性ならではの起業の難しさ、必要とする支援についても話が及びました。
研修員にも、女性の起業支援の現状をお話いただき、女性が働くことを容認する意識が浸透していない、未だ男性が外で働き、女性は家を守るという価値観が根強い、といった意見が多くあがりました。


山口代表からは、事業主の女性は会社組織で働いている女性よりも保育所の入所優先順位が低いなど、日本でもまだまだ女性の起業を妨げる問題は随所にあるとのお話がありました。
女性の起業支援をめぐり、お互いの国の状況をよりよく理解し合う有意義な意見交換の時間となりました。

山口代表と研修員のみなさんが打ち解けたころ、見学会終了の時間になりました。

企業概要
屋号:ブーランジェリー アン
住所:神戸市中央区中町通4-1-15
(神戸高速鉄道 高速神戸駅徒歩3分、JR神戸駅から徒歩6分)
Instagram:Anne(@b.anne888) • Instagram写真と動画

産振財団が今回の研修に協力したのは1日だけでしたが、各国のみなさんには、日本で学んだことをぜひ自国での中小企業支援に活かしてほしいです。
みなさん、ありがとうございました~!!

<この記事を書いた人>
総務・広報グループ さんしん妹